2008年 09月 17日
サファリ-485 繋がる鎖 |
ただ奇麗なだけでないところが、自然の魅力だし、
むしろ真実味があって、学ぶところが多い。
私の手から飛び立って榎の高い枝の向こうに消えていった玉虫は、
その運命が次の瞬間からどう展開するのか
私には判りませんが、そこから10メートルも離れていない場所で、
まったく違う運命の玉虫も、同じ日に見ることができました。
私が気付いてしゃがみ込むと、
その殺気立った眼差しは研ぎ澄まされた鎌のように鋭く、
私は唯唯息を呑んで見つめることしか出来ませんでした。
身体が半分以上無くなってもなお逃げようとする玉虫と
無情にも、しかし何かの厳かな儀式のように
玉虫を食べ続けるオオカマキリは、
文字通り食物連鎖という普遍的な鎖で繋がっていました。
極彩色のご馳走は、そのあと確実にオオカマキリの命を延ばし、
運良くパートナーに出会えれば
産卵という大仕事を成し遂げることができるし、
鳥に見つかってしまえば今度は鳥の命の糧になります。
それにしてもこの狩人は本当に、
周りの色彩に良く溶け込んでいます。
by utyuuinu
| 2008-09-17 08:11
| 自然