2008年 09月 09日
サファリ-477 エンターテインメント |
数日前、私は生まれて初めて
“ファッションショー”というものを観に行ってきました。
昨年知り合った、繊維関係の仕事をしている坂口さんという方に
招待していただいたのです。
japan fashion week in TOKYO という大きなイベントが
都内のいろんな会場で行なわれたのですが、
それに選ばれてコレクションを発表した若手デザイナーが
たくさんいて、私が招待していただいたデザイナーは
計文波(JI WENBO)という人で、
2007年中国人で初めてミラノコレクションに参加し、
今年初めて東京コレクションで日本デビューするらしい。
ミッドタウンも初めてだったし、東京も久しぶりだったので、
華やかな世界に期待に胸をふくらますオヤジ丸出しでうろうろ‥‥‥
ショーが始まって最初にビックリしたのは、音響が凄い迫力で、
まずそれに心が躍りました。
最初に登場したのが、現在中国でトップと言われる女性のモデルさんで、
噛み付きそうな豹みたいな顔をして出て来た!
基本的にメンズのブランドなので、そのあとは美しい男性でした。
個性的な表情の人が多く、西洋人特有の彫刻みたいな男は少なく、
しかしむしろ中国の選ばれた個性イケメンの方が
洗練されていてカッコ良かった。
「何頭身あるんだろ?‥‥‥」
最後の昭和生まれ体型である私は唯唯ため息を着いて
羨望の眼差しを向けるばかり。
ひとつ、面白い事に気が付きました。
モデルの歩き方がモタァーっとしていたりカクカクしていたり、
人形のような、ロボットのような、要するにサッソウとしていないのです。
歌わないしセリフも無いから、“個人”としてのアピールができなくて、
着せ替え人形みたいに無表情に歩く。
これは恐らく服が主役だから、動くマネキンとしての表現が
要求されているのか‥‥‥‥‥‥
でも、それって人間としての尊厳と言うか、
自分の身体を提供して服を奇麗に見せるという仕事が、
なんだか気の毒にも思えてきました。
最後に、再びオープニングで登場した雌豹さんが、
少し足早にキャットウォークを進み、先端の記者たちの一団の前で
ポーズを決めて、再び戻って来て、真ん中へんで再び振り返って
カメラマンたちを睨みつけました。
その時の自分を誇示するかのような目には力がみなぎり、
それは明らかに人間としての主張を、
少しの儚さとそれでも闘おうとするレジスタンスのように感じられて、
このドラマティックなショーを観る事ができた事を幸運に思いました。
by utyuuinu
| 2008-09-09 10:09
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