2007年 11月 21日
サファリ-305 Burning-05 |
ブロックを丁寧に壊して、
焼き上がった鋳型はふわふわの白い繭のようです。
とても静かです。
じっと黙った繭は眠っているように見える。
とても柔らかく、儚く、デリケートで、
しかし大いなる可能性を秘めた、
内部に複雑な空洞が走る「ネガ」です。
ここにずっしりと重く、1000度に迫る高温に溶けて
怒り狂う金属を流し込むなんて、
なんだか繭が可哀想に思えます。
直に持ち上げると簡単に崩壊してしまう恐れがあるため、
周りに麻の包帯を巻き、石膏でバックアップします。
静かなのは窯を壊した時のほんの一瞬。
鋳型が冷めてしまわないうちに
いよいよ本番の、金属を溶かす準備を急いで進めます。
右上に見える大きなものが私の鋳型。
この日、友人のサイトウさんも鋳込みで、
アルミの鋳造を別の場所で行った。
by utyuuinu
| 2007-11-21 02:20
| プロセス