2007年 07月 30日
サファリ-227 合唱 |
冷たく湿った森で一定の音域と音量で、
時折半音上げ下げしながらハモり、
涼しげで豊かな清流のように
「ニイーーー」「シャーーー」と鳴くのがニイニイゼミ。
彼等が森全体の音の流れを押し進め、
水平な大地を連想させてくれます。
それに対しマフラーを短く切り詰めたエンジン音のように
低音から高音へと垂直に森へ不協和音をもたらすのがアブラゼミ。
伴奏が整って来たところで、悩ましく、ジャイアンみたいに
唯我独尊のソロを奏でるのがミンミンゼミ。
皆が疲れきって夕闇に羽を休める頃、
最後に「おつかれさま」と労ってくれる、
唯一の癒しの声がヒグラシ。
ヒグラシはある一定の暗さがないと鳴かないのではないかと感じます。
朝いちばん早起きなのもヒグラシだし、森の最後を締めくくるのも
彼等の仕事なので。
写真は左がニイニイゼミ、右がヒグラシです。
by utyuuinu
| 2007-07-30 01:31
| 自然