2007年 06月 27日
サファリ-201 依頼→取材 |
目を見張るというと少し大袈裟かもしれません。
何か特別に凝った作りをしているとか
他に無いようなマニアックな世界であるとか、そういうのではなく、
ごく普通の住宅なんですけど、一言で言えば「暖かい世界」なんです。
住まう人の人柄が色濃く出ていて、居心地が非常に良かった。
そして、じっくり時間をかけて御自分で改造やリフォームを繰り返し、
その結果そこは心の優しいレジスタンスのアジトみたいになっていた。
普通、金属で燭台などを作って展示している作家をつかまえて
「家具作れる?」という質問をする人は少ない。
彼は私の金属を操る技術ではなく、感性の部分を見つめてくれて、
こんな物語りを考えるやつなら、楽しいテーブルだって作れるはずだ‥‥
なんて思ってくれたのかと、私は都合良く解釈しましたが、
それが事実なら本当に作家冥利に尽きる仕事の依頼です。
彼と、彼の家族を、私と言うフィルタにかけて感じたままに作る。
私の分身のようなテーブルになってしまうから、
彼の家族の仲間にいれてもらうようなものなのです。
by utyuuinu
| 2007-06-27 10:25
| 作品/intermezzo 間奏曲