2010年 04月 24日
サファリ-824 家族の肖像-15 |
良くない形を見つけては削り、研ぎ、磨く。
これをもう3回くらい繰り返しているのですが、
いよいよ全体のかたちが明らかになってきて、
それを眺めてみると、突如として不安に襲われる。
これで、このかたちで本当に良いのだろうか?
そのように考えてしまうには訳があるんです。
とても恐ろしいことに、ステンレスの磨き作業は、
ずっとヒマなのです。
全体重をかけて機械を作品に押し当て、
延々と磨き続けるためには、
私は磨きロボットにならなければいけない。
我慢して材料が滑らかになるのを待つ間、
嫌でもいろんなこと考える。
腹が減ったとか、せがれの塾の費用をどうやって稼ぐかとか
東方ナントカって韓国のアイドルグループは
あれは東方なんだっけ?とか、、、、
‥‥‥‥
散漫に広がる思考回路が、いつしか次第に
集まってきて、自分の心の奥深くに繋がる
トンネルの入り口が見えてくる。
そこに諸悪の権化が隠れていて、
愛とか誠実さとか、欲望とかねたみとか裏切りとか
地球温暖化とかが渦巻いていて、
そこには私の問題意識の核心がきっとある。
それが、、、、
膿みのように作品となって現れ出てきたのではないのか?
by utyuuinu
| 2010-04-24 02:15
| 作品/本流