2009年 11月 10日
サファリ-709 ギャラリー海-33 |
ギャラリー海のお話、
いちばん気持ちを込めたディテールのお話がまだでした。
玄関の上がりがまちと入ってすぐの
足元に大谷石を埋め込みました。
どこでも見かける石ですが、
踏んだときの柔らかさと
独特の優しい色が私は好きです。
オープンして感じたのですが、大谷石は多孔性で
水を良く吸うので、雨の日にこれが天然の足拭きマットになって、
部屋の中を濡らさないのです。
優しくて柔らかいから、入り口で靴を脱ごうとするお客さんがいるらしい。
道路に面した壁面の低いところにひとつだけ900角の開口があって、
ちょっとしゃがむと外から中が見えるようになってるんですけど、
ここの床も大谷石です。
フローリングよりも70ミリ上がっていて、
これは「床の間」を意識しています。
部屋のいちばん神聖なところであり、
一方ではショーウィンドウでもある。
作品が表からも裏からも見えてしまい、どちらも重要なアングルです。
ここでは作品は360度からの視線に晒されてしまうので、
裏面に手を抜いた作品はボロが出てしまう。
作家はきっと展示の仕方に悩むことでしょう。
by utyuuinu
| 2009-11-10 01:50
| 作品/intermezzo 間奏曲