2009年 06月 14日
サファリ-644 道の市-3 |
昨日の日記の最後に「包容」しっかりと手を繋いでいる
と書きましたが、それは誤りでした。
私がこの作品で表現したかったのは、
穏やかな歓びがもたらす脱力の動きです。
好きな人と手を繋いで散歩するときに、
お互いの指の間に、交互に指を組み合って
手を一体化させるときがありますが、
実はこのポーズ、自分1人でも形作ることができます。
イエスキリストに祈るときのポーズがそれです。
手を合わせる行為は仏教にもありますが、
手という優れた道具を組み合わせて一体化させるかたちは、
人間にとって特別な意味を持つ気がする。
独りでは祈るポーズ、ふたりでそれを行なうと
愛し合うポーズとなる。
ふたりでひとつの何かをお祈りしているのかもしれません。
だから、私はこの「手を繋ぐ」というシリーズは
自分の作品の中でとても重要だと考えています。
作っているのはふたつの手だけれど、
これはふたりの人間が抱きしめ合っている状態でもあります。
いたわり合い、楽しくおしゃべりをし、祈る。
そんな感覚が表現できたらと思っていました。
写真はロダンの「接吻」。
イメージの部分で少し参考にさせていただきました。
by utyuuinu
| 2009-06-14 06:53
| 作品/intermezzo 間奏曲