2008年 07月 19日
サファリ-446 美しい部屋 |
今、私の目の前にはパソコンのモニターがあり、
その向こうには現在リフォームしている部屋の壁面があり、
棚のレイアウトについて試行錯誤しています。
「美しい空間にしたい」
という欲求がものつくりにはあって、
建築家はその為に心血を注ぎますが、
私も勿論そうなんですが、
自分の部屋を構想するとき、そのときいちばん考えるのは、
「便利にしたい」
その一点である事に気付きます。
消防署で寝ている消防士さんが、1秒でも早く現場に急行するために、
寝る部屋から車の部屋まで棒につかまって滑り降りるのと同じように、
私の部屋も欲しい道具をたちどころに手に取ることができて、
閃いたら消えないうちに(20秒くらい)スケッチしたり、
今夜の“潮”は良いぞとなれば30分以内に出撃できるようになっていたり、
描いた図面や見積書を、そばを食いながら出力できたり‥‥‥‥
収納に扉を付けて、ごちゃごちゃしたものが目に入らないように
すっきりさせるということは、道具を取り出す前に扉を開けるという
工程がひとつ入ってしまい、もの凄くイライラする。
奇麗と美しいとは違うと思うのです。
全ての道具を暗い棚に閉じ込めてすっきりシンプルな部屋。
そんな空間は私にとって何も考えられないものであり‥‥‥
いつでも戦闘態勢でいられる、そんな部屋に、せっかくやるならしたくて、
結果、それはきっと私にとっては美しいのではないか‥‥‥
機動力のある部屋、闘うための部屋、そして、
いつでも道具たちが応えてくれる部屋は、すなわち
私にとっては安らぐ部屋なのです。
by utyuuinu
| 2008-07-19 06:22
| プロセス