2008年 03月 31日
サファリ-372 巡る想い、巡る水 |
ある事象について想い巡らすとき、
それと対極にあることがらが、きまって
同等かそれ以上の存在感をもって、
私の心のなかをいっぱいに満たしていくのを感じます。
沸き上がる泉の場面を想像もしくは観察しているとき、
その風景にオーバーラップさせて降りしきる雨を想像する。
それは、今まさに大空を旅してきた水の最後の姿です。
いや、何が最初で最後かなんて無いんですけど、
湧水が生まれる場面だとすれば、
雨滴はひとつのリサイクルのおしまいです。
降下する雫に対して、蒸発して水蒸気となって登っていく水。
再び冷やされて戻ってくる水。
地中に染み込んで濾過され、また再び奇麗な水となって
押し出されてくる水。
雨カンムリのしたに下と書いて雫と読む。
では、上に向かっていく水は‥‥‥‥‥
雨カンムリのしたに上と書いた文字があったっていいのではないか?
今考えている新作は、そんなふうに登ったり降りたりして
ぐるぐる輪廻する水のイメージをかたちにしたものです。
by utyuuinu
| 2008-03-31 06:52
| プロセス