2007年 03月 26日
サファリ-128 月旅行-2 |
穴を通り抜けたらそこは真っ白な夜でした。
昼間では無く、夜なのです。
なぜこねずみがそれを思ったのかはわかりません。
白い夜。
どこまで行っても何も無い。
小ねずみは淋しくなって
そして不安になりました。
とりわけ小ねずみをがっかりさせたのは、
お月様だと思って入った穴だから、
そこにお月様が住んでいると信じていた。
そして温かいレモネードとクッキーを
御馳走してもらえると!
小ねずみはハッチを開けお鼻をクンクン、
もうちょっと身を乗り出して後ろを振り返った。
そこにはさっき通り過ぎてきた穴が遠くに見えました。
それは黒い月でした。
by utyuuinu
| 2007-03-26 01:44
| 作品/本流