2011年 03月 22日
サファリ-1022 友情-8 |
谷あいの村を南北に下る1本道から、
森の小径をくぐるように入って行くとパッと開けて、
太陽が降り注ぐ平和な庭とこじんまりした平屋根が見えました。
縁側があって、どこの農家もそうであるように、
全ての戸が開け放たれて、玄関口に置かれた籠からは
シャっきりと瑞々しい大根の葉がのぞいていました。
朝の8時は早すぎるかと思ったのですが、
一人暮らしの老人だからきっと起きてるだろうと思ったけれど、
もうすでに畑で一仕事してきたのでしょう。
「ごめんくださーい」
中から小さなおばあちゃんが出てきた。
人懐っこい笑顔が素敵な人だったので、
何と話を切り出すか迷ってしまった。
事情を話すとたいそう心を痛めて、
奥の仏壇の引き出しからがまぐちを取って来て、
お金で解決できることで無いことは充分承知しているが
どうか納めてほしいと‥‥‥‥
「いやいやそんなことはやめてください、
犬が独りで出歩かないようにしてくだされば充分ですので、、」
涙目のおばあちゃんとそんな押し問答をしながら、
なんとか話をそらしたくて、
「この犬は、、、オスですねぇ。名前は何というのですか?」
するとおばあちゃん、「メリーっていうんですよぉ」
「メリー?男の子なのに?」
「クリスマスの日にうちに来たんです。
あのときはコロコロした仔犬だったのに、
もう今では言う事聞かんで‥‥‥
本当は犬はあまり好きじゃないのに、遠くに嫁いだ娘が、
独りじゃ寂しいし物騒だからと、押し付けるんですよぉ。
もうあたしの手には負えないし、人様のご迷惑になるんだったら
保健所に連れてってもらいますからどうかお許しください。」
森の小径をくぐるように入って行くとパッと開けて、
太陽が降り注ぐ平和な庭とこじんまりした平屋根が見えました。
縁側があって、どこの農家もそうであるように、
全ての戸が開け放たれて、玄関口に置かれた籠からは
シャっきりと瑞々しい大根の葉がのぞいていました。
朝の8時は早すぎるかと思ったのですが、
一人暮らしの老人だからきっと起きてるだろうと思ったけれど、
もうすでに畑で一仕事してきたのでしょう。
「ごめんくださーい」
中から小さなおばあちゃんが出てきた。
人懐っこい笑顔が素敵な人だったので、
何と話を切り出すか迷ってしまった。
事情を話すとたいそう心を痛めて、
奥の仏壇の引き出しからがまぐちを取って来て、
お金で解決できることで無いことは充分承知しているが
どうか納めてほしいと‥‥‥‥
「いやいやそんなことはやめてください、
犬が独りで出歩かないようにしてくだされば充分ですので、、」
涙目のおばあちゃんとそんな押し問答をしながら、
なんとか話をそらしたくて、
「この犬は、、、オスですねぇ。名前は何というのですか?」
するとおばあちゃん、「メリーっていうんですよぉ」
「メリー?男の子なのに?」
「クリスマスの日にうちに来たんです。
あのときはコロコロした仔犬だったのに、
もう今では言う事聞かんで‥‥‥
本当は犬はあまり好きじゃないのに、遠くに嫁いだ娘が、
独りじゃ寂しいし物騒だからと、押し付けるんですよぉ。
もうあたしの手には負えないし、人様のご迷惑になるんだったら
保健所に連れてってもらいますからどうかお許しください。」
by utyuuinu
| 2011-03-22 04:09
| 自然