2010年 04月 12日
サファリ-813 象徴 |
タイトルを「男のダイヤモンド」と言います。
依頼者は雑誌などでメジャーな漫画家の方で、
風貌はチョイワルオヤジみたいな感じ。
かなりカッコイイ男性でした。
年齢は私よりも遥か上の感じでしたが、
体型は亡霊のように若く、
エネルギーに満ち溢れていた。
中性的なところもあって、お洒落でした。
マイルスデイビスのような華のある雰囲気。
ちょっと緊張した。
彼は以前にも私にペンダントの制作を依頼してくださっていて、
これで3つ目です。
「2個を対比させたかたちで」という依頼だったのですが、
1個目に時間をかけすぎたから、
とりあえず見てもらおうと思っている。
優れたものを作ろうと気合いを入れると
どうしても自分が反映されてしまう。
「ダイヤモンドを作ろう」って、なぜか閃いて、
ダイヤモンドってただの石だから、
どんなかたちになっててもダイヤモンドですので、
俺にとってのダイヤモンドを作った。
素材はチタンでできています。
手のひらに乗せると花びらのように軽い。
「男は硬い意思を心に携えるべきである」
そんなちっぽけな見栄、されどダイヤモンド。
吹けば飛ぶようなダイヤモンド。
人は笑うかもしれないけど、
意地っ張りの象徴として、これも私にとっては必要なものなのです。
by utyuuinu
| 2010-04-12 03:35
| 作品/intermezzo 間奏曲