2009年 11月 11日
サファリ-710 ギャラリー海-34 |
一段高い床の間の大谷石と、玄関のステップを
部屋の中で繋げたかった。
床の間は神聖な空間だから、踏んづけてはいけない。
その素材が同一で踏んづける玄関ステップへ繋がることは、
とても危険な行為でした。
わずか7センチの落差、まったく異なる機能。
そのジョイントに、私は全神経を注ぎました。
このギャラリーで唯一、
私が彫刻家として造形表現を行なった部分があります。
「海」というキーワード。
沖の方を、ゆっくりとおおらかに
押し寄せる波のエッジのかたちを連想していました。
ドビュッシーの交響詩「海」
この出だしの旋律のようなイメージを
ジョイントのスロープに表現しました。
外光が射込み、エッジの影が闇となったときに、
ゆっくりとたゆたう感覚をほのかに感じてもらえたらと願っています。
by utyuuinu
| 2009-11-11 02:08
| 作品/intermezzo 間奏曲