2009年 04月 15日
サファリ-606 不識-22 |
血沸き肉踊る鋳込みは、
ほんの10秒も満たない時間のうちに完了してしまいます。
あれほど気を遣って優しく扱っていた鋳型も、
金属が満たされてしまえばあとは壊すだけです。
急速に冷めて行く地金が、湯口のところで
名残惜しそうなオレンジ色を帯び、
さっきまで騒いでいた酔っぱらいが酔いつぶれたように
静かに寝息を立てている。
後片付けをしながら2時間ほど放置して、
埋めておいた鋳型を掘り出して早速壊しにかかります。
600度で焼成された鋳型は軽い食感のクッキーみたいに脆くて、
スコップを突き刺すとサクサクと壊れていく。
中から最初に姿を現したのは仏様の手でした。
次にお顔が‥‥‥‥
by utyuuinu
| 2009-04-15 05:29
| 職人