2009年 01月 27日
サファリ-553 線、点、空間、音。 |
線というのは、点の集合でもあります。
無数の点たちが手を繋いで次ぎ次ぎと連なって行く。
自分が最前列に立つとき、移り気な子や反骨精神が旺盛な子、
どうしても何かがいたたまれなくなった子が、
あるとき衝動的に方向を変えるときもあります。
でも、次の子が真面目だったりすると、
それまでの連なりが目指していた方向からズレて行くことを
快く思わなければ、また元の列に戻りますので、
そこで線はプツッと飛び出しますが、
全体は真っすぐ進みますから基本的に線は真っすぐ。
ところどころにそんな自由を欲する子がいますので、
線はチキチキと揺れた質感となり、
離れてみると、線は生きて見える。
誰が呼ぶのか‥‥‥
全体が右に左に引っぱる力が作用すると、
線は大きく弧を描き、ねじれ、空間を楽しく飛び回ります。
「one」で私が使ったステンレスの針金は、
地金が2ミリφから5ミリφまで。
ひたすら叩き、削ったり研いだり磨いたりしましたから、
細いところは0.2ミリφからいちばん太くて5ミリφまで様々です。
線が細って細ってちぎれそうになり、また再び太くなり‥‥‥
線が生きている様、線の躍動を表現するために、
1打1打叩きながら、線の行きたい方向、
何者かが引っぱる力を感じながら、
音楽を奏でるように造形して行きました。
by utyuuinu
| 2009-01-27 04:37
| 作品/本流